病気やケガで手術をしなければいけない人はとても多い。
手術を行う場合、執刀医は患者さんを担当している外科医が行うが、看護師にも手術室専任の看護師がいる。こういった手術室に勤務している看護師をオペナースという。
オペナースの仕事は、一般の看護師に比べて少し仕事内容が異なる。患者さんを対象にケアや治療・採血などがあるが、オペナースは執刀医のサポートも行うのだ。医師に手術に使う器具を手渡したり、手術で広げたところを抑えたり、執刀医の汗を拭いたり、また、手術中の器具や患者の滅菌状態の保持などにも努めなければならない。そのほかにも、患者の状態を目視やモニターの数値などで確認して報告したり、局部麻酔の場合は患者さんに様子を確認する作業もある。術後は器具の洗浄に終われ重労働でもあるのだ。
手術室で働くのだから手術のないときは仕事がないのかといえばそんなことはない。手術前に患者さんを訪問し、患者さんの様子を調べ、手術中の体位交換や手術後の病棟看護師への申し送り、手術中の看護記録の作成など、手術中以外にも仕事はたくさんある。
手術は時間との勝負。長引けば患者さんの体力も消耗し、執刀医も疲労困憊。オペナースは手術が短時間ですむように、すばやい判断力や分析力、そして手術に持ちこたえる体力を必要とする仕事。
オペナースとして5年以上勤務できると、手術室認定看護師の資格試験を受ける条件が整う。手術室認定看護師になれば、オペナースのリーダー的な存在になるとともに、オペナースの指導や育成を行うことができる。とても難関で、認定を受けるのは難しい。特に男性看護師の活躍が増えてきたためチャレンジしたいとチャンスを狙う看護師は多い。