精神科と聞けば誰でもなんとなく敬遠しがちな診療科である。
実際精神や心に病気を患っているにもかかわらず、精神科という看板の重圧で病院受診をためらっている人も多い。中には精神的な病が災いして犯罪行為を犯してしまう人もいる。また、精神的な弱さから薬物に手を染めて抜けられなくなってしまった、薬物やアルコール中毒の患者さんもいる。重篤な疾病を持った患者さんもいる一方で、しっかりと病気を治して社会復帰したいとがんばっている人たちもいる。

精神科の看護師は精神や心に病を患ってしまった患者さんの病気回復の手助けをするとともに、社会へ復帰するための自立支援を行う仕事をしている。患者さん一人一人の精神や心に寄り添った看護が必要なのである。

精神科に通ったり、入院している患者さんは、自分の病に対する苦痛のほかに、精神を病んでいるということから来る偏見などの苦痛も背負っていることが多い。そのことが精神を病んでいると自分が気がついていても病院受診をためらってしまう大きな要因にもなっている。精神科の看護師たちは患者さんのそのような苦痛を理解し、患者さんの心に寄り添ってあげることが大切なのだ。

精神的な疾患は特殊な病気ではなく、誰もが起こりうる可能性を持っている病気であるという認識を徹底してもらい、偏見をなくし、患者さんが社会復帰を果たすことが出来るような環境を作っていくことが大事。また、精神科ではうつ病などによる自殺企図や自傷行為、他社への暴力などが起こりうる可能性がある。このような行為が起こらないように、患者さんの精神状態を安定させることも必要。どの診療科よりも患者さんを注意深く観察し、常にこころに寄り添った看護を行うことが精神科の看護師に求められる役割なのだ。精神科では、長きに渡り男性看護師が活躍している分野。このことからも、精神論だけでなく体力的な看護な必要であることもうかがえる。